神野新田と児島干拓地の比較

▶ 干拓地の地質他の比較

 神野新田

 児島干拓地



 ・海底の地盤は砂地で硬い(河川からは小石や砂が

  海に流れ込み干潟となった)

 ・海底は泥で軟弱 (備前焼やたたら製鉄の燃料で

  山の木が切られて海に流出した泥で干潟になった)



 ・通常の堤防の基礎は地盤が固いため養生無し、

  澪留部は粗朶を使ったとのこと

 ・基礎が軟弱なため全てに粗朶(そだ)で負荷分散

  して、堤防が沈まないようにした



 ・冬季の西風が強く波浪による堤防破損の危険性が

  高い

 ・湾の中であり、風や浪の影響は少ない



 ・潮流を妨げるものが無いので、潮流が速い

 ・児島湾は奥まった所にあり、潮流はあまり

  速くないようだ



 ・澪留工事は干潮からの数時間

 ・潮止(澪留)は5日くらいかけてのこと



 ・小作農

 ・集団農業で大規模・機械化が進む、2区に藤田

  農場があり、写真集に多く残されている



・以上から神野新田は地盤は固いという長所があるが、西風による堤防破損という短所がある

・また、神野新田の澪留(潮止)工事は短時間で済ませる必要があったのは、潮の流れが速く

 一気に閉めないと澪留が工事途中で流されるから


 ▶ 堤防の構造の違い

 ・神野新田と児島湾干拓地の堤防の違い(著作権切れの書籍から流用した3図面)

 ・基礎の粗朶(そだ)の利用の有無

 ・波浪の強さと大きさの違いにより堤防の規模と勾配が大きく異なる 

児島干拓の堤防


児島干拓の堤防


神野新田の堤防